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店舗外観の改装

2026年4月

小松屋染料店の営業再開にあわせて、
店舗正面の店構えを整えました。

長い年月を経たタイルの色や質感がとても美しかったので、タイルの色合いを引き立てながら建物全体を落ち着かせる、艶を抑えたマットブラウンの塗料を選び、二つのシャッターと門を塗り、中央のシャッターにロゴマークを入れました。
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「山に小」の印は、小松屋染料店が1808年の創業当初から使ってきたものです。今回、この昔からの印をもとに、形を少し整えてロゴとして再構築しました。もともとの「山」の形よりもわずかに丸みを持たせることで、古い商家の印らしさを残しながら、少し柔らかな表情にしています。まったく新しいマークをつくるのではなく、200年以上前から小松屋染料店にあったものを、今の店にも自然に馴染む形に整えること。店構えを考えるうえでも、大切にしたことのひとつです。
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店先の赤いポストも、以前からそこにあったものの記憶を残して作りました。もともと付いていたのは、祖父か叔父が紙を使って手作りした、いかにも手製らしい赤いポスト。そこには、住んでいる人の名前がマジックで直接書かれていました。新しい既製品に取り替えることもできましたが、その少しラフで素朴な佇まいが、この店にはよく似合っているように思いました。そこで、その雰囲気を残しながら、私もあえて紙を使い、一から手作りしています。一見すると紙には見えないかもしれませんが、きれいに作りすぎず、もともとのポストが持っていた手仕事の温度がどこかに残るようにしました。落ち着いたマットブラウンの店構えの中で、この小さな赤いポストがアクセントになっています。
門には、錆びた鉄板を使って手作りした「KURA1808」の看板を取り付けました。錆の風合いをそのまま生かし、文字の部分だけをルーターで削って鉄の地肌を見せています。門を入った先にある古い蔵を、創業年にちなんで「KURA1808」と名付けました。まだリフォーム前ですが、これから展示やイベント、お茶やコーヒーを楽しめる場所として、古い蔵の魅力を生かしながら少しずつ整えていく予定です。

古い建物や店舗には、すべてを新しくしなくても、少し視点を変えるだけで魅力的になるものがたくさんあると思っています。小松屋染料店も、長くここにあったものを大切にしながら、デザインの力で少しずつ今の姿へ整えていきます。
今回、シャッターと門の塗装を担当してくれたのは、小松屋染料店を手伝ってくれている石塚龍太郎さんです。

石塚さんは2年前に東京から桐生へ移住。精密な高級オーディオ機器のリストアを専門とし、家電製品の修理や設置のほか、水道・施工の経験も豊富です。塗料や薬品についての知識もあり、染料や薬品、さまざまな道具を扱ってきた小松屋とは、不思議なくらい相性のよい経歴の持ち主です。

現在は月1回の販売を一緒に行いながら、店の奥にある蔵や家の改修も、実際の施工の多くを担ってもらっています。私がデザインや色、空間全体の方向を考え、それを石塚さんが素材や施工方法を考えながら実際の形にしていく。小松屋の今の店づくりは、そんなやり取りを重ねながら進んでいます。

もともとプロのギタリストを目指していたこともあり、音楽への造詣も深く、確かな耳と技術を生かしたオーディオ機器のリストアも受けています。

そして、もうひとつ面白いのが、かなりの趣味人であること。自ら手を入れながら複数台のバイクを所有し、京焼の急須などの古いものを集め、抹茶や玉露、煎茶も日常的に楽しんでいます。

一見ばらばらに見えるこれらのものも、「古いものを捨てず、手を入れ、きちんと使い続ける」という点では、小松屋染料店で今やろうとしていることと、どこか共通しているように思います。

これから蔵でお出ししたいと考えている抹茶やお茶、奥の家で計画している新しい過ごし方にも、これらの知識や趣味が少しずつ生かされていく予定です。
小松屋染料店の営業は月に一度。

シャッターが閉まっている時間の方がずっと長いからこそ、閉店時も本町通りの風景の一部として、美しく見える店構えにしたいと考えてデザインしました。

桐生本町通りには、長い間閉じたままのシャッターや、錆びたシャッターが残る店舗もあります。大きな改装をしなくても、今あるものを生かし、色や文字、見せ方を少し工夫するだけで、店の印象は大きく変わります。

できるだけコストを抑え、その場所らしさを残した店舗外観やサインのデザインもご提案できます。お気軽にお問い合わせください。

© 小松屋染料店

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